シェフのひとりごと

人を好きになる時に、どうしてもただ好きでいる事が出来ない。

好きだからこそ、振り向いて欲しいと願うし、一緒にいたいと思うし、理解したいし理解されたいと願う。
それは本当に普通の感覚だけど、だけど、振り向いてくれなければこれほど残念な事はないし、一緒にいられなければ胸にぽっかりと穴があいたようにむなしさを感じる、理解したり出来ない事が悔しかったりする。


でもね、それって、本当のことを言えば、好きって言う気持ちとは別の事、だよ。


当たり前すぎて、本当に当たり前すぎる感覚だから、だからそれ自体を疑うって事はあまりないんだけど、ちょっと考えてごらん。
じゃ、逆に聞くよ。
どうして、自分が好きな人が振り向かなければいけないの？どうして一緒にいなければいけないの？どうして理解されないといけないの？



答えは出さなくていい。
ただ、自分の心に問うてみれば良い。


でも、答えは出さない。
出さない方が良い。それは単なる堂々巡りになるから。
答えは、言葉で出て来るその奥の方にある。だから、それは答えとは言えない答えになる。





好きならただ好きであれば良い。
その先にあるものは、求めるものは、完全なるエゴだ。
だから、一時的に満たされる事はあっても、やがて満たされる事はなくなる。
だって、それは自分の勝手な欲望でしかないから。


いつの間にか、愛だと思っていたものは、自分のwantを満たして欲しいという欲望へと変わる。



それって、愛、なんだろうか？


好きなら、ただ好きであれば良いじゃない。
その人が幸せであればそれで良いじゃない。

自分でなければ幸せに出来ない？
大丈夫。
あなたでなくてもその人は幸せになれる。もちろん、あなたでも幸せになれる。
自分でなければ・・・・、その思い、そのエゴが本来の姿を覆い隠していく事に気が付きもせずに・・。



それが欲しいという事は、それがないから不幸せだと決めているって事。
だから、それがなければ不幸せになる。
それは全部自分が決めているだけなんだけど。


相手を好きだと言いながら、実は、その自分に足りないと思っているもの、それを埋める為に求めているに過ぎないんだよ。
だって、そういう事でしょ？

それって、愛、じゃないよね、きっと。


愛だけに加藤あいです。。。中央町時代に食べにきてくれた事があるんだよ。。

それから目を背ける為に、一生懸命に愛を語るんだよね。
もし、愛そのものであったなら、きっと愛については語らないと思うから。だって、それそのものなんだから語る必要はないでしょ？




好きならただ好きであれば良いじゃない。
余計なものは取っ払っていいよ。
それを思うな、求めるなって事じゃない。


それと愛は別のものさ、ってそんな話。


引っ付けちゃうからめんどくさいんだ。
大丈夫。引っ付けて考えちゃうけど、元々が別の話なんだから。


だから、求めずに与えれば良いんだ。
だから、愛は与えるものなんだよ。それもとびっきり純粋にね。



そしてね、どんな人も最初っからその純粋な愛そのものだったりする。
それが僕たちの正体だったりする。
その上に覆い被さった、それ、が全部見えなくするけどね。
でもね、人を好きになるって言う事は、元々がそれだからこそ出来る事なんだ。好きになるんじゃないんだよ。それを思い出す為にその人があなたの前に現れたんだよ。それだけさ。



一つだけとっておきの事を。



神様がいるとすれば

神様はキャスティングとタイミングは絶対に間違えない。
だから、人を好きになるのに理由なんかないんだよね。

そして、出会いと別れは表と裏。
ともに、愛、という名の元に起こる奇跡の表と裏。だから、言ってしまえば表も裏も同じなんだよ。ともに、愛、なんだよね。


出会いに感謝。
別れに感謝。

そうやって、今までも、これからも、人生という夢物語は続いていくんだよね。



←たまにはこういう内容も悪くないかな、などと思いますが、いかがですか？